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車内

ゴー・・・・
榎本の車に乗り込むと冷房がかなり効いていて冷えていた。 
男3人で後部座席に乗っているから丁度いいものの、1人で運転席にいる榎本は寒いのではないだろうか。
「よく冷えているな」
「・・・・」
榎本は何も言わなかった。
この女に他人を気遣う優しさなどあるのか?いや、こいつは朝一番からあんな性質の悪い冗談で人に無駄におにぎりを買わせるような女なのだ。
そのような妄想を抱いていても、せせら笑いながら踏み躙られるだけだろう。

「あ、あのっ・・・・」
不意に隣に座っていた男が切り出した。
今は署に向かっている途中だったのだ。無言だったことに今更気がつく。
「ん、何でしょうか」
そう返すと今まで俯いていた男の顔がグリンと私の方へ向く。3人で後部座席に乗っているため異常に近い。吐息がかかる。臭い。
「か、彼女の・・・・し、死体はどうなるんでしょうか?」
「ご遺体ですか、本件はまず事件性があると見られるため検死に回されますね」
・・・・彼女?
「えーっと、あなたお名前は?私は佐藤です」
「清沼です・・・・清沼栄太」
「清沼さん、失礼ですが女性との関係は何かおありで?」
清沼は真っ直ぐに私の目を見て動かない。・・というよりもこれは、睨んでいるのか?
「か、彼女は・・ボッボクの恋人ですっ・・・・」
そういうとやっと視線を外し、また俯いた。泣いている風ではないが。
「そうだったのですか、失礼しました。さぞやお辛いことでしょう」
「い、いえ・・・・それで検死というのは具体的にど、どういったことを・・・・?」
俯いたままだが、目だけは確かに私を睨んでいた。
「あまり被害者と親しい人間にする話ではないのですが・・・・死因と凶器を特定させるために解剖を行います。後は睡眠薬や毒物の確認のため消化物を調べたりですね」
「・・・・」
それ以上清沼は何も話そうとしなかった。
「・・・・たの・・・く・・・・わこ・・・]
署に着くまで男は俯いたまま何かを呟いていた。だがその視線は、ずっと私を睨んでいた。
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コメント

非公開コメント

No title

清沼怪しいZEEEEEEEE

だけど ここまで怪しいのは普通に考えたらシロ・・・

No title

ネタバレ:榎本は処 女

No title

>プラっち
これからまた怪しいのが出てくるので、大丈夫です^^

>アグ
それに気がつくとは・・・やはり天才か。
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